悪魔と天使と快楽主義者

管理者:みやちん◆天使のザワメキ 悪魔のササヤキ

魔術師

魔術師 (江戸川乱歩文庫)

魔術師 (江戸川乱歩文庫)



2週間くらいかけて読みました。



そうそう、この世界観。
子供の頃に読んだ江戸川乱歩の小説のイメージそのままの物語。
血なまぐさい閉鎖感に満ちた妖しい世界。



世界観を堪能できたという点では満足なんだけど。
最後の種明かしがすっごく、雑。
ちゃんと密室の謎を解き明かしてくれたのは良かったけど。
生き埋めにされそうになった現場から妙子だけ連れ去られた時点で実は文代とすり替わってる疑惑は予想できるよねぇ。
でも最初の被害者は首を切断されてたわけだが、妙子と年端もいかない子供の進一が首を切断するのって相当大変な作業だと思うんだけど?
ってかあれ?最初の事件の時にこの2人現場にいなかったよな。
二郎と警官が1人泊まり込んでて他に書生とかもいる屋敷に子供と一緒に忍び込んだのか?
というか謎の紙切れも進一の仕業と疑われるんだが、紙切れが置かれ始めた時期は妙子と進一はまだ明智と一緒にホテルで過ごしてたはずだが。
明智が電話で呼ばれたのが妙子が帰ってから3日後って書いてあるもの。
紙切れのカウントダウンは「十四」からスタートして「三」まで減ってるから確実に10日前から始まっている。
妙子の本当の父親一味の仕業の線は薄いよね、密室に紙切れを置いたトリックを進一以外ができるとも思えない。
あれ、なんだか破綻してきた。
あと「美人解体の大魔術」でダンビラで肢体をバラバラにする事件。
いや。。。そんな簡単に切り刻めないよね。。。
小説だからアリなのかな。。。